Adobe Illustratorは元々印刷物を作るためのツールとして開発されているため、印刷データを作るのにとても優れています。専門的な色の管理も比較的簡単なのでソフト上で印刷品質を最適化させることが可能です。また、デザイン時には、図形の伸縮、回転、文字の配置の微調整などを自由に簡単に行うことができます。そのため、デザインに慣れていない方でも比較的シンプルにデザイン制作を行う事が出来ます。

しかし、いざデータが完成出来ても印刷会社へデータをそのまま送る訳にはいきません。「文字のアウトライン」「画像リンク」など抑えておきたいいくつかのポイントをまとめました。

■イラストレーターの「アウトライン機能」の方法と理由は？

Adobe Illustrator の「文字のアウトライン」機能と「線のアウトライン」は、テキストや線をベクターグラフィックスに変換することができます。

「文字のアウトライン」を行う方法は以下の通りです：

1. テキストツールを使用してテキストを配置します。
2. 選択したテキストに対して、「オブジェクト」メニューから「グループ」>「アウトライン化」を選択します。

「線のアウトライン」を行う方法は以下の通りです：

1. ペンツールまたはパスツールを使用して線を配置します。
2. 選択した線に対して、「オブジェクト」メニューから「グループ」>「アウトライン化」を選択します。

「文字のアウトライン」と「線のアウトライン」を行う理由は以下のようなものがあります：

1. フォントの変更に対応する：文字のアウトラインを行うことで、編集元のフォントが利用可能な場合でも、編集後のグラフィックス上で正しく表示されるようになります。
2. 印刷やWebサイトなどでの使用：印刷やWebサイトなどで使用するグラフィックスを作成する際に、文字や線のアウトラインを行うことで高品質な結果が得られます。
3. 編集のしやすさ：文字や線のアウトラインを行うことで、グラフィックスを直接編集することができます。

といった理由から、「文字のアウトライン」と「線のアウトライン」は、グラフィックスの作成や編集に役立つ機能となります。

■イラストレーターの「画像をリンク」のデータ入稿方法は？

Adobe Illustrator で「画像リンク」を使ってデザインデータを作る方法がありますが、印刷会社への入稿時にリンクされた画像をどのように処理すれば良いのでしょうか？

方法：「ファイル」メニューから「パッケージ」を選択します。

1. 「パッケージ」ダイアログボックスで、必要な情報を入力します。ここで、リンクされている画像を含めた全ての資産をエクスポートするように設定します。
2. 「パッケージ」を実行します。これにより、必要な画像ファイルとともに、Illustrator ファイルも含まれた印刷用のフォルダが作成されます。
3. 印刷会社にデータを入稿するために、このフォルダを印刷会社に送信します。

この方法で送信されたデータは、印刷会社にとって正しい情報を含んでいるため、問題なく印刷されることが期待されます。

また、画像の量がさほど多くない場合は「画像の埋め込み」をする事で確実なデータ送信が可能です。ただ、デメリットとしてファイルサイズ容量が大きすぎてしまう事があります。簡単な一枚もののデザインや名刺データ等に留めておきましょう。

■その他、イラストレーターで印刷会社に入稿する時に気を付けたい事

1. 解像度: 印刷物に使用する画像やグラフィックは、解像度が高いものを使用するようにしましょう。画像の目安としては350dpi必要で、WEB用の72dpiとは異なります。
2. カラーモデル: RGBカラーで作成したものを CMYKカラーに変換する必要があります。印刷時のデータは基本的にはCMYK形式となります。
3. マージン: 印刷物の余白に関しても、印刷会社が指定するマージンに沿って作成するようにしましょう。通常はトリムマークを入れ、3ｍｍの塗足しを入れて下さい。
4. ファイル形式: 印刷会社が対応するファイル形式を指定している場合は、それに沿って入稿するようにしましょう。一般的に、PDF形式が最も一般的です。

これらのポイントを押さえて作業を進めることで、印刷物のクオリティが向上し、トラブルも最小限に抑えることができます。

いかがでしたでしょうか？

グラップでは、印刷の後入稿前・後ともに個別にご相談等をきめ細やかにご相談を承ります。どんな事でもお気軽にグラップへご相談いただければ詳しいスタッフが対応させていただきます。

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